【エクセルの関数エラー】よく出るエラーの原因・対応策と非表示にする方法

Excelの部屋

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 エクセルを使用する上で便利な関数ですが、数式を入力するとさまざまなエラーに困惑することがあります。また、作成したワークシートに多くのエラー表示があり、わずらわしさを感じたことはありませんか?

 今回は、関数式を使用する上で遭遇する「よく出るエラーの原因・対応策」「エラーを非表示にする方法」について解説します。

よく出るエラーの原因・対応策

 ここでは、数式を入力した際によく出るエラーについて原因と対応策を解説します。

#VALUE!(バリュー)
原因

 数式で指定したセルに、”数字意外の文字”が入力してある場合に表示されます。

対応策

 数式で指定したセルに、「スペース」や「文字」などが入力していないか確認しましょう。

あるある

 数字と一緒に「点」や「個」などの”単位”が入力してあることがあるので注意しましょう。

#DIV/0!(ディバイド・パー・ゼロ)
原因

 割り算を行う数式の指定したセルが「0」もしくは「空白」の場合に表示されます。(例えば「10/0」や「10/ 」の状態になっている場合)

対応策

 数式で除数(割る方の数)として指定したセルの値を確認しましょう。「0」もしくは「空白」以外の数字が入力されれば、「DIV/0!」は解除されます。

あるある

 数式で指定したセルに後で数値を入力するような形で作成されたワークシートでは、数値が入力されるまで「DIV/0!」が表示されます。

測定値が未入力のため「ディバイド・パー・ゼロ」が表示される。
測定値が未入力のため「#DIV/0!」が表示される。

 数値が入力されない状態で「DIV/0!」を非表示に方法については次項を参照してください。

#REF!(リファレンス)
原因

 数式で指定したセルが存在しない場合に表示されます。

対応策

 数式のなかで「#REF!」となっている部分を、正しいセル番地へ変更すると解除されます。

あるある

 数式を入力した後に、「指定したセル」や「そのセルを含む列」を削除した場合に生じることが多くあります。

#NAME?(ネーム)
原因

 数式の中にある「関数名」や「セル番地・セル範囲」などが正しく入力されていない場合に表示されます。

対応策

 数式で使用している「関数」や「セル」の入力情報を確認・修正します。慣れないうちは、関数入力時のスペルミスをなくすため、「挿入タブ」の「関数」からの入力も検討しましょう。

#N/A(ノー・アサイン)
原因

 数式で参照している値が存在しない場合に表示されます。

対応策

 数式で使用している数値に誤りがないか、参照しているワークシート・行などが削除されていないか確認しましょう。

#NUM!
原因

 (7番目に大きい値を求める数式で、指定したセル範囲が5つしかないなど)数式の中に無効な値が含まれている場合に表示されます。

対応策

 数式で指定する値を有効なものへ変更します。

######
原因

 セルの幅に対して、そのセルの幅では表示できない量の文字数がある場合に表示されます。

対応策

 セルの幅(列幅)を広げます。

あるある

 ”TODAY関数”などで日付の自動更新を行う時、「1月1日」のような文字数が少ない日付にあわせた幅にしていると、「12月31日」のような文字数が置くなった際に「#####」が表示されます。

その他エラー

 上記で紹介したエラーに比べて頻度は少ないですが、他のエラーをいくつか紹介します。

#SPILL!

 Microsoft365、Excel2021以降でのみ使用可能な「スピル機能」において、スピル先のセルに既に値が入っている場合に表示されます。

#GETTING_DATE!

 計算処理に時間がかかっている場合に表示されます。

#CALC!

 配列数式そ使用した際に、指定した配列に値がない場合に表示されます。 

エラーを非表示・任意の文字にする方法

 前項で原因と対応策を紹介した「#VALUE!」「#REF!」「#NAME?」「#N/A」「#NUM!」については、そもそも数式自体に問題があるエラーのため根本的な対応策が必要です。これに対して、「#DIV/0!」については数式自体に問題はないエラーになります。

 従って、「#DIV/0!」については非表示(または任意の文字や記号)にすることで、作成したワークシートを見やすくし、アクセシビリティの向上を図ることができます。

IFERROR関数を使用して非表示にする

 「#DIV/0!」を非表示(または任意の文字や記号)にするには「IFERROR関数」をネストします。

非表示にする
IFERROR関数をネストの画像
IFERROR関数をネスト

 上の画像でB5セルに入力してある

=AVERAGE(B2:B4)

へIFERROR関数=IFERROR(値,エラーの場合の値)をネストし

=IFERROR(AVERAGE(B2:B4),””)

と入力します。

エラーが非表示になるの画像
エラーが非表示になる

 「=IFERROR(AVERAGE(B2:B4),””)」の最後に記述した「””」が「空白」を意味しており、「#DIV/0!」エラーを非表示の状態にすることができます。

任意の文字や記号にする

 「#DIV/0!」を非表示にする設定を理解すれば、任意の文字や記号にするのは非常に簡単です。

任意の文字や記号にする

 「=IFERROR(AVERAGE(B2:B4),””)」の最後に記述した「””」の間に表示させたい内容を入力します。

 例えば、表示させたい文字を「値を入力」にしたい場合

=IFERROR(AVERAGE(B2:B4),”値を入力”)

 と入力します。

「値が入力」が表示されるの画像
「値が入力」が表示される

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