みなさんは職場や実習で使用している評価表について、
- 「不便」
- 「見にくい」
- 「使いづらい」
と感じた事はありませんか?
私たち理学療法士は歩行のスペシャリストであり、10m歩行速度やTUG(Timed Up and Go test)、6分間歩行を問題点の抽出・効果判定の評価として日々記録していますよね。
私の職場で使用している評価用紙はエクセルで作成されていますが、空白やエラー表示が多く記録のたびに新しい書式を立ち上げる必要があり、前回の評価値との比較がわかりにくく手間がかかっていました。そこで私は、業務改善の一環としてエクセルの機能を活用した効率的な歩行の評価用紙を作成しました。
今回は、職場で業務効率化を推進している私が作成した「10m歩行」「TUG」「6MD」の評価用紙を紹介していきたいと思います。
評価用紙のレイアウト
歩行の評価を一つのシートにまとめ、「10m歩行」「TUG」「6MD」を評価ごとにエクセルで開き直す必要がないようにしました。これにより、ファイルの立ち上げごとに生じる時間を削減することができます。
また、評価時期は「初期」~「最終」までをリスト化し、左側に初期評価を残しつつ右側の2つの表で効果判定が追従できる仕様にしました。これにより評価表を継続して使用していく事ができます。
新入職員でもわかるようにデータの入力欄は緑色に統一し、マウスを合わせると説明文が出るようにしました。これにより、説明に必要な時間を削減することができます。
追加したエクセルの機能
「10m歩行」「TUG」については、測定値の平均値を自動で計算できるように設定してあります。これにより、測定値を入力するだけで結果が表示されるため計算に要する時間を削減することができます。また、データが未入力の時はエラー(#DIV/0!)を表示せず「自動計算」と表示するように設定しました。これにより、情報認知に要する時間を削減することができます。
「評価者」「評価時期」「歩行補助具」「介助量」はリスト化し、マウスで入力可能にしました。「6MD」のSpO2については、数値を入力することで単位を自動で表示するように設定しました。これにより、PCが苦手な職員も入力の時間を削減することができます。
まとめ
今回は、私が作成した歩行の評価用紙について紹介しました。
評価用紙の見にくさやデータ入力にかかる時間の差は小さいものかもしれませんが、その積み重ねがやがて大きな時間の差を生む事になります。ましてやそれが日々繰り返す仕事ならなおさらです。
就労時間はそれぞれの職場で規定されていますが、私たちリハビリ職は「20分1単位」という時間的制約の中で業務を遂行しなければなりません。“時間をつくる”事が難しいリハビリ職ですが、視野を広げれば業務効率化の可能性がまだまだたくさんあります。そして、それを実行した職場だけが、“大きな時間をつくる”ことができ働きやすい職場になっていくことでしょう。
今回の記事が、あなたの業務改善に貢献できれば幸いです。
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