【家庭でノロウィルス対策】医療現場で実践している嘔吐物の処理方法

患者さんの部屋

 ノロウイルスは、感染すると「嘔吐」「下痢」「発熱」などの症状を伴います。ノロウィルスの感染経路は”経口感染”ですが、”接触感染”や”飛沫感染”、嘔吐物や便などを介しての感染も非常に多く、感染力が非常に強いウィルスと言われています。

 そのため、家族に感染者がいる場合、家庭内で感染が広がってしまうことが懸念されます。

 そこで今回は、家族がノロウィルスに感染してしまった際の対応策の一つ「嘔吐物の処理方法」について、医療現場で実際に行っている処理手順を紹介していきます。

嘔吐物を処理する時の準備物

 嘔吐してから準備するのでは感染拡大のリスクが高まりますので、家族に感染者がいる時は以下の物をあらかじめ準備しておくことをおすすめします。

 ただし、次亜塩素酸ナトリウム液は”時間が経過すると効果が弱まる可能性がある”ため、できるだけ使用する直前に作成することをおすすめします。

嘔吐物処理の準備物
  • マスク
  • 予防衣(使い捨てエプロンなど)
  • 使い捨て手袋
  • ペーパータオル
  • ビニール袋
  • 手指用アルコール消毒液
  • 次亜塩素酸ナトリウム液(塩素系漂白剤を水で薄めたもの。)

嘔吐物の処理手順

 嘔吐物は、放置すると感染拡大に繋がる可能性があるため、なるべく早く除染・清掃するようにしましょう。

嘔吐物の処理前の準備

処理前の準備
  1. 「マスクと予防衣(使い捨てエプロンなど)を着用」します。
  2. 「手をアルコールで消毒」します。
  3. 「使い捨て手袋を装着」します。

嘔吐物の処理

嘔吐物の処理
  1. 飛散させないように、嘔吐物の周囲をペーパータオルで囲います。
  2. 嘔吐物をペーパータオルでふき取り、ビニール袋へ入れます。
  3. 使用していた使い捨て手袋を捨てます。
  4. 手をアルコールで消毒し、新しい使い捨て手袋を装着します。
  5. 換気をします。(できる場合のみ)
  6. 嘔吐物があった場所を、次亜塩素酸ナトリウム液をしみこませたペーパータオルで、拭き残しがないように2回拭きます。

嘔吐物の処理後

処理後
  1. 嘔吐物・使い捨て手袋・エプロンを捨てます。
  2. 手をアルコールで消毒します。
  3. うがいをします。

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